1.仕様選定上の注意
仕様選定の際は、以下の内容に留意頂き、内容物の性状及び関係法規制に適した仕様を 18 リットル缶メーカーと相談の上お決め下さい。
(1) 内容物の性状に適した 18 リットル缶をお選び下さい。
- 腐食性、浸食性、気密性、安全性、衛生性、充填温度及び充填後のヘッドスペースなどをご考慮の上、仕様をお決めください。
- 内容物の種類によっては、実缶テストでの結果をご確認の上ご使用下さることをお奨めします。
- 従来品の場合でも、添加物の種類、量などの内容物の軽微な変更によって 18 リットル缶の品質を大きく損ねる場合がありますのでご注意下さい。
(2) 内容物が危険物に指定されている場合、法規制に適合した 18 リットル缶をご使用下さい。
- 危険等級…安全性能基準(性能試験に適合)
- 運搬手段…陸上(国内)/海上/航空の別
- 危険物指定キャップ
……当連合会の推奨している危険物
指定キャップの使用
(3) 仕様の種類
- 鋼板の種類
- 口金、キャップ、ふたの種類
【キャップ付】 【かぶせぶた】 【押しぶた】
- 内面塗装の有無・種類
- 密封材・接着剤の種類
2.充填時の注意
- 高温の内容物を充填する場合、出来るだけ常温に下がってから、ふた・キャップの締め付けを行って下さい。
(充填後すぐに密封しますとバキューム現象によって缶が変形したり、外気の水分を吸入するおそれがあります。) - 一部の食品などで高温充填する場合は、完全密封用のふたを使用して下さい。
3.ふた・キャップの装着、開封時の注意
- ふた・キャップは漏洩を防ぐため正しく装着されているかご確認下さい。
- ふた・キャップは正しい圧力・ストロークで装着して下さい。強すぎる圧力・過大なストロークで押すと、変形などで漏洩するおそれがあります。
- 締め機の必要なふた・キャップには正しく調整された専用の締め機を使用して下さい。
- 内容物が容器外部や嵌合部に付着した場合、拭き取ってからふた・キャップを装着して下さい。
- 金属プロテクターの開封時、金属端が露出しているため、手を切る危険性がありますので、保護手袋を使用し、ドライバー・ペンチなどの適切な工具を使用して下さい。
- 一度使用したキャップの再使用は本来の性能を満たさないおそれがありますのでご注意下さい。転倒、落下した場合外れるおそれがあります。
4.空缶及び充填済みの缶の保管時の注意
(1) 以下の点にご注意の上、必ず屋内で保管して下さい。
- 湿気、潮風による錆の発生
- 大きな温度変化による結露の発生
※ 結露が発生すると、錆の発生原因になります。
又、結露した水が缶内に浸入するおそれがあります。 - 直射日光による膨張及び退色
(2) 充填済みの缶を保管する際は、横倒しでの保管は内容物漏洩のおそれがあるためお止め下さい。
(3) 乾いたパレットを使用して下さい。錆が発生するおそれがあります。
(4) 保管した缶はできるだけ早期にご使用下さい。
5.充填後の荷扱いの注意
- 缶に衝撃を与えないように荷扱いをして下さい。
変形、破損の原因になります。 - 缶を引きずらないで下さい。摩滅や突起物による破損などによって漏洩するおそれがあります。
- パレットを段積みするときは、パレットの板がキャップに当たらないように積んで下さい。キャップ部分に大きな荷重がかかると缶本体・口金・キャップの機能が損なわれるおそれがあります。
6.手環の取扱い時の注意
- 600N(約 60kgf)を超える荷重で引っ張らないで下さい。
- 手環を使用し治具で吊り上げる場合は、適切な吊り具を使用し、斜めに吊り上げないで下さい。
(偏荷重になると手環・座金が破損し、落下事故が発生する危険性があります。) - 手環は垂直に持ち上げるように取扱って下さい。
7.使用済み 18 リットル缶廃棄処理時の注意
- 使用済み 18 リットル缶はリサイクルされますので、内容物を取り除いた後、関連法令(廃棄物処理法など)に従って処理して下さい。
8.その他の注意
- 充填孔に指を差し込んで持ち運ぶと指を切る危険性があります。
- 本来の目的以外には使用しないで下さい。
- 充填ラインを新設・変更する際は、事前に 18リットル缶メーカーにご相談下さい。